
チアリーディングクラブを運営するうえで欠かせないのが「お金の管理」。
特に小規模クラブや立ち上げ初期は、収支バランスに注意しないと赤字になってしまうことも。
今回は、初心者でもわかりやすいように「固定費・流動費・固定収入・流動収入」の意味や、支出の引き締め方、理想的なバランスについてご紹介します。
■固定費とは?
毎月ほぼ必ず発生する支出のことです。
例としては:
・体育館の利用料、スタジオレンタル費
・指導者への報酬(アルバイト代など)
・備品の保管費や保険料
・事務管理費(会計ソフトや通信費など)
→ これらは「変動しにくい」ため、月の予算を立てる上でのベースになります。
■固定収入とは?
毎月安定して得られる収入のことです。主なものは:
・会員からの月謝
・保護者からのサポート費(年間費など)
→ この収入が安定していると、クラブの運営も安定しやすくなります。
■流動費とは?
月によって変動する支出です。
たとえば:
・ユニフォーム代やポンポン代(年1〜2回)
・大会参加費・遠征費・講習会参加費
・イベント開催費用
・その他スポットでかかる交通費や撮影代
→ 行事が多い月は流動費が一気に増えるため、年間で見通しを立てておくことが大切です。
■流動収入とは?
月によって異なる収入です。以下のようなものがあります:
・イベント参加費(単発レッスンや、プライべート、ワークショップなど)
・グッズ販売
・スポンサーや地域助成金
・SNSやブログの広告収入(行っている場合)
→ 流動収入はプラスαの役割として活用し、固定費をまかなうものと分けて考えましょう。
✅ 支出の引き締め方法
無理なく支出を減らすためには、次のような方法があります:
・使用頻度が低い備品や衣装はレンタルにする
・練習場所を複数比較し、コストパフォーマンスの高い場所に変更
・ボランティアや保護者の協力で人件費を抑える
・年間スケジュールを早めに決め、無駄な支出を防ぐ
もちろんすべてやりすぎると信頼関係、ブランドイメージに関わってきます。
ここで言いたいのは無駄を減らす、ということですので、特に最後の年間スケジュールを早めに決めることが早め徴収の準備にも役立ちます。
→ 急な費用徴収が多いと、今度は選手の家族が一体年間でどれくらいかかるのか、心配をし始めることでしょう。気をつけましょう。
✅ 支出バランスの理想的な割合
チアクラブ運営における理想的な支出のバランスは以下の通りです:
固定費:全体の50〜60%
流動費:30〜40%
予備費・貯蓄:10〜20%
特に予備費は、突然の支出(怪我による保険請求、大会中止によるキャンセル料など)に対応できるよう、毎月少しずつでも積み立てておくのが理想です。
以下、会員80名・会費6,000円のクラブを具体例にします。
地域特性やクラブの目的(競技なのかレクリエーションなのか)や対象メンバーの年齢などによって
値段は人数は変わってきまうので、まずは目安としてお読みください。
ここでお伝えしたいこと、それは支出の把握です!
✅ 月間収入の計算
6,000円 × 80名 = 480,000円 / 月
✅ 支出の内訳(理想的なバランス)
項目 割合 金額(円) 内容例
固定費(55%) 55% 264,000円 コーチへの謝礼、練習場所の施設代、保険料など
流動費(35%) 35% 168,000円 イベント運営費、衣装、移動費、消耗品など
予備費・貯蓄(10%) 10% 48,000円 急な出費、設備更新、将来の投資用
ここでいうと1か月間練習だけしかしていない場合の固定でかかる費用が264000円に収まっているかが重要なポイントとなります。
✅ 支出の引き締めポイント
・施設代の見直し
複数団体とシェア、定期利用割引を活用。
・衣装コストの削減
汎用性の高い衣装を長期活用/手作りでアレンジ。
・イベント費用の工夫
保護者ボランティア活用、自治体やスポンサー活用。
・貯蓄の習慣化
少額でも毎月積み立てておくことで安心感アップ。
✅ まとめ
収入と支出のバランスを把握することで、クラブ経営はより安定します。
特に「固定費:流動費:貯蓄 = 55:35:10」という目安を意識すると、急なトラブルにも対応しやすくなります。将来的に人数が増えた場合も、この比率を意識して予算を組むと無理のない運営が可能です。
お金の流れを可視化することで、クラブの健全な運営につながります。
数字が苦手でも、月ごと・年間ごとにざっくりとした表を作るだけでも効果は大。
継続して見直すことで、より強くて続けやすいクラブ運営が実現できます。
がんばってみてくださいね!