今回は今ではおなじみの【ポントス】を世界で初めて実施し、ポンの全く新しいスタイルを確立した
柏ゴールデンホークス主宰のオサギエ淑子さんにお話を伺います。
世界の大会に行くとだいたいのチームに『今年はgolden hawksは来るのか』と聞かれるほどの有名チーム。
さて、どんなお話が聞けるのでしょうか。
こんにちは! 改めまして、簡単でよいので先生とチームのプロフィール、そしてアピールポイントを教えてください!
ほんと、改めましてですね笑 早速ですが、私オサギエ淑子と申します。 千葉県・柏市を拠点に活動するチアダンスチーム「柏ゴールデンホークス」の創設者です。 「柏から世界へ!」をコンセプトにチームみんなの輝く個性をひとつにして世界大会を目指して日々活動しています。
アピールポイントとしましては、「2023 ICU 世界ジュニアチアリーディング選手権大会(JWCC)」ダブルスPom「2023 ICU 世界チアリーディング選手権大会(WCC)」ジュニアHipHopの2部門での日本代表として参加してきました!
そんなすごい先生ですが、普段の1日の生活フローを教えてください。
え、結構普通のお母さんですよ!そんなの知りたいですかねー!
5時起床でお弁当作って、朝ごはん作って、まずは子どもたちの送迎!
メールチェックするところまでが昼過ぎまで、ここで夜ごはんも作ります。
うちは子どもたちが選手をやっているので、やっぱりごはんはおうちのごはんをバランスよく食べさせたいですね。
そこからスタジオにいってスタッフとミーティングして、ごはん食べさせて、そして練習!
そうですね、普段は練習は6時半くらいから9時までです。
勝手にお忙しそう!と思っていたのでごはんばっちりとはさらに素晴らしい!
でも食事大事ですよね。
はい、多分どのチームのダンサーも同じだと思うのですが、ものすごく消費するので食事で栄養補給するのは、育成という側面からもすごく大切に感じています。
ですよね。 チアダンサーはいっぱい食べてる印象あります!さて、それでは本題ですが、今回はザ・構成講座というテーマの第一回ですので、その辺のお話を伺おうと思います。
先生はどのようなところに構成、振付のやりがいを感じていますか?
どんなところだろう。 ホークススタイルはとにかく曲を大事にしていること、でしょうか。私がタイトルやテーマを決めて、ミュージックエディターと話しながら編集してもらっています。
私にとってテーマ決めはとっても大事です。 大体1ワードのものにしていますが、曲ができて、自分の考えていたやりたいものと調和した時、曲をどれだけいいものに見せることができるか、すべてを具現化させることにとてつもないやりがいを感じます。
コンセプチュアルですが、ほんと、海外のコリオグラファーの作り方と同じですね。
そんな先生ですが、作品作りで一番こだわっているところ、は、または苦労するところは?
とにかく作品に『WOW!』を入れること。 そしてやはり、ミュージカリティ、ステージングですね。テクニックをスパイスとして入れて構成のバランスをとり、きちんと意味をもって世界観を作り上げる。 あ、私ほんと、オタクなんです笑。
苦労するところ、そうですね。 これも皆さんと同じかと思うのですが、自分がここでやってみたいって思ったことがなかなかできない時。
せっかく考えていったのにあーちがったなーって割とよくあります。最終的には形にはなるのですが、こだわりが強いせいか、どうやったら形にできるかな、と時間をかけてしまいます。
そうですね、ホークスさんの作品は毎回あっと言わせるところがあって、そして大会演技じゃなかったとしても楽しく見ることができる気がします。
そうなんです。 やはり観客をどれだけわかせることができるかは、私のやりがいなので、それをとことんこだわります。
逆に大変な時ってありましたか?
はい、チームがポンの日本代表に選ばれた時は本当に大変でした。
自分の好きなことだけじゃだめだし、色々な人のアドバイスとのはざまになってしまい、自分のモットーとの軋轢がすごかったです。自分のモットー vs. 審査に基づいていること vs. 点が出やすいようにする、なかなかハードルが高かったです! 自分は勝つためだけに作ることが苦手なので、結果的にはとっても学びになりました。 ただダブルスはとっても楽しかったです!
ですよね!コリオグラファーをする上でもっとも大事なスキルは何ですか?
インプットする場、ですね。 また海外の講師をちょくちょく招致しているのですが、彼らから学ぶことはとても多いです。ルーティンを見たり。感じたり、振りの付け方が何かが違っていて、それが毎回とっても新鮮です。また海外のキャンプ(宿泊型の講習会)は実際地元の大学生たちがどういったスタンスでこのスポーツに取り組んでいるのかもよくわかり、勉強になります。
そう、だから世界の大会に行くのはとっても勉強になります。特にアメリカ!やっぱり本場でぎゅんぎゅんきます。
そうですね! それはわかる気がします。 さてようやく本題です! 今日は構成の作り方について教えていただけるとのこと。どこから始めましょうか? 先生は普段何から取り掛かりますか?
私はオタクなので。。笑、参考になるかはわかりませんが
まずは何しろ曲ですね! これが5割、6割くらい占めています。とにかく曲が出来上がったら何回もループして聞く。まずはオープニングを決めます。決めるのはまずは曲にあったダンスやテクニカルパートを決めて、その後テクニックを沢山いれて移動して面白くすることが多いです。 だから教え方は飛び飛び!8x3以上は同じ場所にいないのでトランジションで面白く、ですね。
オープニングとエンディングはチームの印象を付けるところ。 ここはとってもこだわります。
そうなのですね。作品作りはおひとりですか?
はい、黙々と作ります。 なのですが必ずすることとして出来上がった作品に対して第3者の意見を聞くこと。
客観的な目があることでより一層いい作品に仕上がるかと思います。
確かに!これは一般的な商品企画と同じですね!
そうなんです。 やはり第3者がみて面白いと思わないと!
これはこっそり伺いたいのですが、オサギエさんはスコアシートのどこを意識していますか?
はは、こちらも人によって違うかと思うのですが、私はステージングですね。
どういった意図のもとに、どう見せたいのか、かなり工夫します。
なのでアメリカの大会演技した時に工夫した、苦労したステージングでわっと盛り上がるともうそれだけで感激なんです!
ほーら、あたった!と思います。
前から見て、立体的に見えるようにフォーメーション展開を工夫しています。今までやった事ない、見た事ない面白いものをとり入れたい!と毎回考えています。ステージングについての講習はぜひやりたいと思います!
本当ですか? チアコネで企画したいです!
ぜひぜひ! ホークスでも実施しようかなと思っています!
チアコネはつながることをテーマに色々なトピックスをカバーしています。 一番先生がつながっていたい人や団体、または今後つながっていきたい人や団体はありますか?
そうですね。私はやっぱりアジアへの普及をしていきたいと思っています。
ちょうど先日台湾のチームを夏休み中にお預かりしたのですが、日本のチームのようになりたい、と思っているようで。。。
でも私はそのチーム文化についてはそれぞれの国民性にあった色を出していければと思います。
なのでコーチの方にお伝えしたことは指導者=技術者になるべきだと伝えました。
チームビルディングについてアジアのチームは勉強はしようとしているけど、国民性をみていると、それはそもそもちょっと違うのかな、って思うのです。
そうですね。 整列! 礼!なんてなかなか海外では見かけないですよね。日本では当たり前のシーンですが。
あはは、まさにそうです! 特にアメリカ人に共通して言えることですが、一回一回の練習の内容が濃い気がします。時間の使い方が非常にフォーカスされていて、その空間を最大に楽しんでいるように見えます。また朝はストレッチやトレーニングしてから学校いく、とか、普段から動いていることが多いのも特徴です。そういう意味では時間の使い方が日本人は下手というか、ちょっと無駄が多いのか、やることが多いのか?ですね。
なので言われて動くことに慣れていくのかもしれません。 そのほうが落ち着くというか。
自分でしっかり考えていけるともっともっと効率よく強くなっていくんじゃないかなと思います。
本当にその通りです。 自主性大事ですよね。
はい。 それとつながりの件でもう一つどうしても伝えたいことがあって。
実は今、ドリームチームというダウン症や知的障がいのある若者が所属するチアダンスチームを指導しているのですがメンバーのパフォーマンスを沢山の人に見て欲しいですし、世界中の友達を作ってほしいと思っています。
私自身が様々な国の選手を見てきて沢山学ぶところがあるから、世界と繋がることで障がいを持つ子のご両親も学ぶ事、感じる事が多いのだと思うし、何よりも彼女たちの笑顔をずっと見ていたいです!他国の友達とニコニコ写真を撮ってるのを見たらご両親も私もとーっても幸せです!
素晴らしいですね。 こちらまで温かい気分になります! 素敵なお話をありがとうございます。 さて最後の質問ですが先生の将来の夢は何ですか?
チームUSAの一員になってみたい!ってこんなこと言うと雰囲気壊しちゃいますかね。。。
でも他のスポーツだと海外のコーチが日本のチームの監督したりしてるし、海外のリーグでがんばる選手も多いので、、、、それはあまり関係ないのでは?
そういっていただけると安心ですが、とにかく最前線を走ってる空気感を間近で感じたいと思います。
それともう一つ大事なこと! 曲と振付の楽しみ方を日本人に指導したいなと思います。
競技にはなっていますが、やはり音楽があってこそのスポーツ。ミュージカリティをもっと日本のチームが学んでいける場を設けていきたいと思います。
それは受けてみたいチーム多いのでは?
今日は貴重なお話、企業秘密なのかな、と思うような内容まで、ありがとうございました!
お役に立てたのであれば光栄です!
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この日はちょうどテクニカルの講習会でした。
終始穏やかな雰囲気の中、自称オタクというだけあって、一人一人を大変細かく見ていらっしゃいました(写真はその時の雰囲気)。
最近では息子さん、娘さんが大活躍!
振付やテクニックだけでなくフォーメーションを足すことで楽しいものになり、そしてそれこそが一番楽しいものということを伝えていきたいときらきらの笑顔でした!
オサギエ先生、ありがとうございました!
【ニュース!】
①オサギエ先生に直接話を伺いたい人、チアコネでオンラインミーティングを設定しますのでお気軽にお問い合わせください。
②オサギエ先生から日本どこでも指導にまいります!と伺っています!大会演技のクリーンアップ、お願いしてみてはいかがでしょうか?12月までに先着5チーム、お申し込みはチアコネまで!
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